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省エネ・ブロワブラストって何?



1.空気の流れ

風は、陽圧や陰圧となった空気が1気圧に復元する流れ(風速)です。

2.「空気にも重さ」がある

地上では、空気にも密度(1.2㎏/㎥)という重さがあります。
空気の流れる量と速さは、物を浮かし移動させるエネルギーとなります。

3.エアーブラストの「空気源」

コンプレッサーは「容器蓄積」方式です

容器に空気を高圧で蓄積し、減圧器を経由して利用する方式で、高圧縮のため電気料が高くなります。高圧縮のためドレン除去、空気冷却が必須で、使用量により予備のバッファータンクが必要となります。元圧減衰やノズル部の形状変化による圧力変動など脈動が発生しやすく風速の安定には熟練を要します。

ルーツブロワーは「連続送風」方式です

本体ケースと回転ローターにクリアランスを持つ非接触式電動回転機のため、インバーターにより常用連続多風量が確保でき、保守管理が少ない多目的低圧送風機です。低圧縮のため電気料が安い、発熱量が低い、ドレン発生が無いなどのメリットがあります。

4.ブラストは「高圧空気が必要」という間違った概念

高圧縮空気の噴出速度は非常に高速で、空気流に乗った粒子は大きな破壊力を持ちます。軽薄・短小で精密な製品には歪、ムラ、食い込みなど二次影響の無い適性風速が必要です。

5.エアーブラストの「要素」

エアーブラストは、粒子を対象物に飛翔衝突させる適正な「風速」が主の要素です。ノズルから粒子を乗せた空気を押し出すための「圧力」は従の要素となります。

6.空気と粒子の「混合比」

噴射には先端を絞る事が必要です。脈動を発生さないために圧縮性空気と非圧縮性粒子の比率 はG(gas)≧S(sand)とする重さ(比重)の対比が重要な要素です。

7.適正な「速度と圧力」

対象物や処理目的によってそれぞれ適正な押出圧力=風速があります。対象物の目的により適正風速を選定し、使用ノズル径で圧力が求められます。必要以上の風速は対象物への影響や研磨材の破砕・摩滅などロスに繋がります。
ex:風速(V)=空気量(Q)/ノズル断面積(A)
ex:必要圧力(P)=使用空気量(Q)/ノズル断面積(A)×Z(使用空気量算出係数)

8.電気料

一定量の空気を圧縮する場合、圧縮率が高いほど電気料が高くなります。ブロワーはコンプレッサーの1/7~1/10が常用圧力ですから大幅に安くなります。
ex:電気軸動力(Kw)=使用空気量(Q)×圧力(P)/K(定数)

9.ブラストの「変動要因」に気をつけて

ブラスト3大変動の要因は日常の保守によって防ぐことができます。
(1)風速変化: ノズルの磨耗やホースの破損により風速は低下します 。
(2)粒子変化: 粒子は繰り返しの使用で破砕、摩滅します 。
(3)密度変化: ノズル距離の移動、研磨材の供給不良で処理面の密度が変わります 。
ブラストは自損機である認識が必要です。研磨材の接する部分は全て要注意点です 。